plan-Bとも深い関わりがあった
デレク・ベイリーの書籍、待望の発刊!
デレク・ベイリー インプロヴィゼーションの物語
Derek Bailey and the Story of Free Improvisation
ベン・ワトソン=著/木幡和枝=訳
A5判上製/約600頁/2段組み
予価 本体5500円+税
出版 工作舎
この書籍を翻訳された木幡和枝氏(plan-B企画員)より、
以下の文書を拝受いたしました。そのまま、全文を以下に
掲示いたします。
注:この一番上のページの左端の写真
デレク・ベイリー+田中泯のデュオ。
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10年間抱えて,研究を続け、訳してきた下記の本がいよいよ刊行になります。
先行予約発売について、お知らせいたします。
関心ある方々への情報転送もぜひよろしくお願いいたします。
デレク・ベイリー
インプロヴィゼーションの物語
Derek Bailey and the Story of Free Improvisation
2005年に亡くなったデレク・ベイリー、ギタリスト、即興演奏の泰斗。
二十世紀後期から世界を席巻した「即興 フリー・インプロヴィゼーション」
という概念は、音楽を越え、あらゆる表現に存在学を問いかけてきました。
1970年代にベイリー氏の演奏と在り方に出会い、演奏のみならず、その言説、
著書/放送、それに、彼から放射状に広がる「即興」の表現者たちに刺激を
受けてきた木幡は、ベイリーに託されたこの本の日本語への翻訳をここ十年
近く、何処へ行くにも抱えていき、翻訳を続けてきました。
丁寧な註を 管楽器奏者の 大熊ワタルさんが書いて下さいました。
大部につき,作業も大変でしたが、多くの、多様な人たちに読んで欲しいと
思います。
ベイリーとともに世界に先んじて即興演奏を続け、今のような即興への高い
関心を培うもととなったトリオ(ベイリー、ドラムのトニー・オクスリー、
ベースのギャヴィン・ブライヤーズ)の下記の言葉は実に示唆に富み、この
本の本質を伝えていると思います。
「フリー・インプロヴィゼーションは、イギリス中部の田舎の産
業都市に、プロレタリアートの一員として 俺たちが 生まれな
かったら、こうはならなかった」
たしかに、第二次世界大戦中~戦後の英国の下層階級の生活を知る上でも、
類書の無い希有な、とっても楽しい本でもあります。
邦訳版600ページに、クラシックから現代音楽、民族音楽、ロック…..
多様な音楽と表現の分野で活躍するアーティストたちのナマの発言が満載
されている書籍のため,ボリュームがハンパなく、造本費用が高額になり、
版元の工作舎では、初版部数を少数に限定せざるを得ない、と、情報が入
りました。
ぜひ先行予約をしていただけると幸いです。本書に登場し、発言している
演奏者、アーティストの顔ぶれなど、中身を知る参考になります。
書籍情報、先行予約ページ
そして、最後に、これら20世紀前半~後期生まれのラディカルな
奏者たちの言葉に、さまざまな刺激を受けて下さい。
木幡和枝
(翻訳家、アートプロデューサー、東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授)